KISS:"COLLECTION"(2001)
ユニバーサルインターナショナル (2001/12/19)
売り上げランキング: 125,941
邦題「地獄のギター・ケース」の通り、高級ギター・ケース仕様の5枚組CDセット。
いわゆる「ベスト」的な選曲に加えて、未発表曲、ヴァージョンなども30曲収録したファン待望の一品。未発表曲は愛聴出来る代物とは言い難いが、ファンにとっては興味深いものばかりで楽しめる。各ディスクの聴き所を列挙すると…
DISC-1はキッス本体のデモ音源だけでなく、母体となったバンド、ウィキッド・レスターの音源が収録されているのが興味深い。21曲中、12曲が未発表曲、音源で8,9に至ってはポールとジーンのプロ・デビュー前のデモ音源。
面白いのはキッスでもプレイされた4の「She」。フルートなども導入されたヴァージョンでジーンの唱法もキッスと明らかに違い、ジェスロ・タルを彷彿とさせる。1歩間違えたら、アート・プログレッシヴ・ロックの世界にいたのかも知れない。
1「ストラッター」のデモ・ヴァージョンは、エースが弾きまくっている。オリジナルの既発曲では14「ブラック・ダイアモンド」と17「パラサイト」は名曲だね。
DISC-2は彼らの出世作「アライヴ!」の音源からスタート。ここには収録曲20曲中、未発表曲、音源が8曲ある。曲作りの過程が窺える音源が選ばれていて、古くからのファンには堪らない内容。
5と20は完全な未発表曲で、5はキッスらしい曲だと思うが、20はイーグルスかD・ブラザースみたいで、ビックリ。また、6のリフは「地獄の軍団」収録の「Flaming Youth」に使われている。7の「雷神」のデモ・ヴァージョンは何とポールがリード・ヴォーカルを取って、しかもアップ・テンポに仕上げられていて、本ディスクのハイライトといえるかも。11は続く12「悪魔のドクター・ラヴ」の原曲といって良い。
オリジナル音源は全盛期の曲ばかりだし、思い入れもあるし、全てオススメ。
DISC-3はキッスにとっては全盛時からメンバー・チェンジなどに伴う一時的な冬の時代の音源が収録されている。ま、私は「エルダー」以外は好きだけど。
この頃になると未発表音源は少なく、19曲中3曲しかない。実際はあるんだろうけど、需要がない・・・聴きたいファンは少ない、という判断に基づいているのではないかな?前回の来日公演において、エースが辛いヴォーカルで披露した「トーク・トゥ・ミー」のライヴ・ヴァージョンも13にしっかり収録されている。
時代的にはDISC-1,2の方が古いはずだけど、こっちの方が懐かしい(普段聴かない)曲は多い。オリジナル音源のオススメはやっぱり、1の名曲「デトロイト・ロック・シティ」だ。また、「ラヴィン・ユー・ベイビー」も9曲目に収録。迷いを吹っ切ったハードな「クリーチャース・オヴ・ザ・ナイト」も好きだな。
DISC-4は素顔時代の音源で占められている。16曲中、未発表曲は2曲。この内14はエリック・カーが書いたもので、後に「Little Caesar」に仕上げられた。8は完全な未発表曲。
この頃はジーンが良い曲をあまり書かなくなっているので、必然的にポールの書いたキャッチーな歌メロをフィーチャーした曲、もしくはパワー・バラードが多い。16「フォーエヴァー」はヒットしたんだけど、個人的には11「リーズン・トゥ・リヴ」の方が好き。この頃の未発表曲もなぁ・・・興味深いものはないと思う。でも既発音源はどれも好きですよ。
最後のDISC-5は素顔時代の「リヴェンジ」からオリジナル・メンバーに戻ってからの音源を収録。全18曲中、未発表音源は3曲。「カーニヴァル・オヴ・ソウルズ」の音源は浮いてるよなぁ、やっぱり。エアロスミスの「ミス・ア・シング」路線を狙ったダイアン・ウォーレン作の15も収録されている。もちろん、私は嫌いだ。
最後の「ロックンロール・オール・ナイト」が「アライヴⅣ」ヴァージョンと言うことは近々出すのかな?私はCDよりも映像で見たいけどね。オリジナルではアンプラグドの音源は好き。2の「アンホーリー」や11「サイコ・サーカス」も良い。

