スコーピオンズ、ザック・ワイルド、ドリーム・シアターのバラード集にジャーニーのベストを聴いた。
早朝3時に実家を出て、一路、滋賀県に向かった。毎年恒例の安土城址への織田信長の墓参りだ。八王子~彦根間の高速道路料金が¥1,000円と表示された時は盛り上がったね~。ともかく、10時には安土城址に到着した。自分は今回、今まであまり足を運んだ事のなかった山麓の武家屋敷跡を巡ってみた。予想以上に広い…近年の発掘作業で門の跡なども出ているようだ。
水掘沿いなのか、地続きの路面に面していたのか定かではないが、とにかく多くの門が開かれていたようで、一つの門が更に左右に別れて、それぞれ別の屋敷に通じていたように見えた。規模的に小姓や馬廻の邸だったのだろう。江戸期に田畑として流用していたかもしれないので、石垣などは信長時代とは違うかもしれない。
しかし、このあたりはここ数日の雨のせいでぬかるんでいるだけではなく、野生の王国と化しており、草むらに足を突っ込めば、クモや蛇が湧いて出てくるわ、スズメバチは襲来するわで落ち着いて探索など出来ない。
毎年、安土に来て疑問に思っていたのが、山頂付近に一本高めの木がある事で…今回はその木がどれなのか特定してみた。本丸ではなくて、総見寺跡付近だろうな、とは察していたけど…
真面目に探すと意外と簡単に見つかった。本堂跡の左向かいに立つ木だね。一応、写真に撮ったけれど、何だかわからないな…
ところで、本丸に上る途中、長谷川屋敷跡(織田信雄ら三代の墓所)手前の石垣で思いっきりコケてしまった。私の言う公式記録では「妹に押されてコケた」のだが、居合わせた妹曰く「一人で石垣に飛び乗ろうと『トォッ!』と跳び上がったら、そのままベチャッと這いつくばってた」との事だ。
しかし、「大丈夫」と言いつつ立ち上がるまでは良かったが、右の腿が思うように上がらないのには参った。お陰でこの日は黒田官兵衛の如く、足を引きずるように歩く羽目になった。これまでの人生を振り返っても、記憶にないほどの痛みだったね。
本当は安土城跡の次には三井寺に立ち寄るつもりだったのだが、昼食に予想以上に時間がかかり、予定変更、直接京都に入り、適当な所に寄る事にした。で、寄ったのが知恩院。時代劇などでもしばしば使われる特大の山門の迫力に両親と叔父夫婦は感嘆しきり…満足して頂いたようで何よりでした。
既に夕方4時半を回っている中、最後に立ち寄ったのが御霊神社…かつて上御霊社と呼ばれ、応仁の乱の開戦地となったところだ。
文正二(1467)年1月18日、突如として管領職を奪われた畠山政長は管領屋敷の引き渡しを将軍足利義政より命じられ、軍を率いて屋敷を退去、京都市街の外れで陣を張りやすかったのか、地の理に秀でていたのか、この上御霊社に陣取った。
そこへ夕方に至って政長と家督を争う畠山義就が攻めかかって来た。幕府の実力者、山名宗全らの援兵も加わった義就方に対し、政長は独力で彼らを迎え撃つも多勢に無勢、敗れて逃走する。討ち死にの噂も流れたのだが、実際は山名宗全と幕府の主導権を争う細川勝元の邸に逃げ込んでいたらしい。
こうして3月の応仁への改元を経た5月、細川勝元が猛反撃を開始、東は東海地方、西は北九州から続々と軍勢が押し寄せ、それぞれが相手の陣取る大名屋敷や寺社に放火を繰り返し、花の都は灰塵に帰したわけだ。要するに我々が京都で目にする文化財建築はことごとく、応仁の乱以降の復興されたものなのだ。
というわけで、この御霊神社などは真っ先に焼き払われたわけで、乱を偲ぶものは写真の石碑以外、何もないのだが、鎮魂と平和への願い、そして我が幸せと目下の足腰の痛みの平癒を祈っておいた。
ところで、自分は車のキーを探しまわっていて、良く見ていなかったが、御霊神社で妹が賽銭を投げ入れたところで、どういう団体か知らないが、行者が数十人押し入って来て妹を排除してしまったらしい。というか、奴らは妹の投げ入れた賽銭で願い事したという事か…小銭とはいえ、立派な強盗じゃないの?でも、ああいうのが見られるのも京都ならではか。母は遺恨重畳とばかり、罵倒しまくっていたけど。
夕食の前には、足腰の健康に良いとされる護王神社の前を通ったので、安土城址でしたたかに打ちつけた足腰の回復を祈った。
夕食は「麺どころ 晃庵」であれこれおばんざいを頼んで、締めはうどん。腹いっぱいになりました。
宿に戻ってジャイアンツの勝利を知って更に満足。内海投手は勝ち星は少ないが、勝った相手は岩隈投手にダルビッシュ投手と記憶に残る試合を制しているのが素晴らしい。
上機嫌で更にビールを飲んでから、妹と夜のお散歩。二条城にまで足を運んで、路地裏の石碑を回りながらホテルに戻った。妙顕寺城なんて、初めて知ったよ。
サッカー日本代表の試合の事はすっかり忘れて風呂につかっていた。足腰の痛みが気になっていたので…風呂で腰を打ちつけた痣を見て泣き笑い。昼に食べたステーキの断面みたいになっていた。そりゃあ痛いわけだ…とそのままうたた寝、気がつくとすぐにベッドにもぐり込んだ。