アーク・エネミー"Rise Of The Tyrant"、シャドウズ・フォール"Threds Of Life"を聴いた。
今日はJリーグの開幕戦なんだけど、姓名判断ブログの更新が間に合わなかった…明日までには何とかしたいな。
昼頃、友人と落ち合い、4時から「新木場STADIO COAST」で行われるARCH ENEMYのチケットを無事に譲り受け、早々に出かけた。今回はオープニング・アクトにJOB FOR A COWBOY、SHADOWS FALLと二つのバンドもついている。
会場に着いたのは3時過ぎ、既に開場していたので、中に入って上着をコインロッカーに詰め込み、ビール片手に客席に。この開場は椅子付きの二階席の他、一階も前方のフロアと後方部分に段差があってとても見やすい。フロアも横に広がった感じだし。
一階後方の最前、柵のあたりに陣取ろうと計画していたけれど、早々と占拠されており、諦めてフロアに下り、ステージに向かって左側、アーム付きのTVカメラ(撮影していたようだ)の脇に落ち着いた。何か、若い世代のオーディエンスが増えた気がする。多少はこういう音楽も、ファン層の裾野は広がってきてるのかな?目出度い事だ。
ライヴレポートについては下に別記。
終演後は特に寄り道せずにまっすぐ帰宅、夕食も家でカキのクリーム煮を食べてスポーツ・ニュースを見ながら寝た。内藤選手はドローで防衛したのね。浦和レッズの敗戦には意気消沈。高原選手が機能するには今しばらく時間が必要かな?
2008/3/8:ARCH ENEMY LIVE REPORT
開演時間の4時頃、オープニングアクトのJOB FOR A COWBOYが登場した。「デスコア」と称される音が話題になったデビュー作を昨年リリースしている。
私はこのバンドの音を聴いた事がなかったのだが、なるほど、デスコアとは良く言ったものだという感じ。バックの演奏はデス・メタルでギター・ソロはテクニカル、時折、フュージョンぽいフレーズが聴ける。一方で吼えるような唱法を中心とした直情的なヴォーカルはハードコアだ。
ただ、バンドが悪いわけではないが、ドラムの音があまり聴こえず、何が起こっているのかわからない…どの曲も一緒という状態になってしまっていたのが残念だった。こういうのを見ると昨年の「LOUDPARK07
」でのNILEは凄かったなぁ…と思い出してしまう。
JOB FOR A COWBOYは30分弱の演奏で終了。セットチェンジの後、SHADOWS FALLが登場した。このバンドを初めて見たのは「BEAST FEAST 2001」だったか…アメリカのバンドなのに、北欧のメロディック・デス・メタルを思わせる音を出していて、当時、異質な存在だった。それが後にメタル・コアと呼ばれ、人気も上昇して現在に至るわけ。
ただし、ヴォーカルが一本調子なところが欠点で、最近は創作面で頭打ちというか、同期の、あるいは更に若いバンドに差をつけられつつあるのが現状かと思う。一方でライヴ・ステージではヴォーカルのブライアン・フェアがパフォーマンス面で大いに盛り上げてくれるという、創作面と相反する状況になるわけで…そういう意味では、生で見られる事に自分は結構、期待していた。
案の定、ベテランらしく、音はJOB FOR A COWBOYと比べると明らかに各楽器、分離してよく聴こえた。細かい事を言えば、中音域ばっかり強調されていた感じもしたけど、まぁ問題になるほどでもない。
イントロにAC/DCの"For Those About To Rock"を導入する粋な演出で、オープニング曲は昨年リリースされた新作"Threds Of Life"の1曲目"Redemption"。驚いた事にアルバムよりカッコ良く演奏されている。二人いるギタリストの内の一人、マシューのバックアップ・ヴォーカルが非常に上手で、効果的なのだ。実際、リード・シンガーのブライアンより上手いんじゃないの?BON JOVIのリッチー・サンボラみたいな存在か。
しかし、歌唱面では見劣りするとは言え、ブライアンの存在感も捨てがたい。膝辺りまで伸ばした長髪のドレッドヘア、果てはマイクをブンブン振り回し、オーディエンスを煽りまくって盛り上げる。あれは天性のフロントマン、一種のカリスマ性だね。
冷静に見てみると、他のメンバーは定位置をあまり動かない。JOB FOR A COWBOYなんか轟音リフを叩きつけながら、ギタリスト二人がポジション入れ替えてオーディエンスにアピールしていたが、それとは対照的だ。特にソロ・パートでテクニカルなフレーズを弾きまくるジョナサン・ドネイズは、DOKKEN時代のジョージ・リンチを意識してるんじゃないの?と思えるほど、黙々と弾いている感じ。
全部で5~60分の演奏だったと思うが、改めて浮き彫りになったのが、似たような曲が多い事で…ヴァース~ブリッジ~コーラスという節目の転調とか、ヴォーカルの節回しなど、個々のリフやメロディは違っていても、同じように聴こえてしまう。このままだとメインのバンドへの橋渡しとしては重宝がられるけど、メインを任せるは無理だろう。
あと、メイン・アクトならいざ知らず、ドラム・ソロをやられたのは興ざめだった。最初、さらっと流して次の曲へつなげるのかと思っていたら、バッチリ1曲分は叩きまくってた。内容も特に創意工夫があるわけでもなかったし…ライヴ・バンドとしての魅力と同時に課題も浮き彫りになったライヴだった。
SHADOWS FALLの演奏が終わったのが5時半過ぎ、メインのARCH ENEMYの登場は6時頃か…ということで、セット・チェンジの間にフロア前方にどんどん人が押し寄せてきた。幸い、自分がいる辺りは押しくら饅頭のようになるような雰囲気はない。
JOB FOR A COWBOYやSHADOWS FALLの開演前はBULLET FOR MY VALENTINEの新作がかけられていたが、ARCH ENEMYの前には変なゴシック・テクノ風の女性ヴォーカルものがかかっていて、個人的に大嫌いな類の音で欠伸が止まらず。その間、新作のジャケットをコラージュした巨大なバックドロップが掲げられ、オーディエンスの歓声があがった。
予想通り、6時を少し回ったところで、ついにARCH ENEMYが登場した。演奏陣は全員黒づくめに赤い腕章を装着、長身で黒髪のシャーリー・ダンジェロ、赤毛のマイケル・アモット、ブロンドのクリストファー・アモットが新作のオープニング曲"Blood On Your Hands"をプレイし始め、ここで飛び出してきたヴォーカルのアンジェラ・ゴソウは白の上下とヴィジュアルも効果的で普通にカッコ良い。
ところが!…まぁ、ARCH ENEMYに関しては毎度の事ではあるが、音が悪い。この日に関しては出だし、ギターの音が著しく小さかった。4曲目に披露された"Dead Eyes See No Future"あたりで大分改善されたが、それまでは3曲目の"Taking Back My Soul"なんかはイントロで何がプレイされているのかわからなかったくらいに酷かった。
しかし、オーディエンスの盛り上がりが凄くて、バンドの演奏をサポートするという美しい構図が展開。出だしの"Blood On Your Hands"ではヴォーカルの「リッメンバッ!」の部分を怒声で大合唱し、曲の主題的なギターのメロディも大合唱。なんとも感動的な光景で涙が出そうになった。
ギターのメロディを大合唱できるバンドなんて今時、IRON MAIDENかARCH ENEMYくらいでしょう。ま、ARCH ENEMYの場合、ヴォーカルの合唱出来るパートはほとんど無いわけだけど。
ステージセットはドラムライザーとステージ前方の中央と両脇にお立ち台が据えてあるのがオープニングアクトとの違いか。しかし、あの巨大なドラムキットからでもダニエルの顔は良く見える。珍しい事だ。本人が長身であるという事もあるのだろうが、あんな低い位置のセッティングで叩き辛くないのかな?お立ち台も効果的で、メンバーの姿が良く映える。
アンジェラのデス・ヴォイスも終始安定していた。新作で線が細く聴こえるような箇所があったが、あれは狙ってやっていたのか…と思えるほど、パワフルだった。これがMCでは普通の女性らしい声で、曲名をコールする時には囁く様な声を使ったりと、歌うときの凶悪な声質と白いステージ衣装とが相まって天使かはたまた小悪魔かというキャラクター作りも見事に功を奏していたと思う。いろんな部分で計算されているよね。
選曲で意外だったのは5曲目にデビュー作の"Dark Insanity"が披露された事で、最近はフェス1時間前後のライヴを見る事が多かった中、フルのライヴとなると旧作の曲も聴けて嬉しい限り。
また、「蛍の墓」にインスパイアされた"The Day You Died"を経てクリストファー・アモットのギター・ソロが披露された。そんなに長ったらしいものではなかったし、ダニエルが合の手を入れていたので、楽しめるものだった。そこから、3作目の名曲、"Silverwing"に突入。極悪なヴァースのデス・ビートからサビで一転、まるでASIAのような美しいメロディを昇華させる驚くべき展開を持つ曲だが、見事な演奏で披露してくれた。
この日は昨年の「LOUDPARK08」に比べるとオーディエンスの一体感が正直、イマイチな感じで…初めて来た人とか多かったのかな?盛り上がってはいたけど、歌う人は少なかったなぁ、とは思った。
新作の"Night Falls Fast"に続いてダニエル・アーランドソンのドラム・ソロが披露された。この人の場合、曲の中での演奏自体、ソロみたいなもんだろ?と突っ込みたくなるくらい凄まじいドラミングをいつも聴かせているが、ソロをやらせると、その凄さが更に浮き彫りとなる。根本的にシンバルひっぱたく音からして違う。シンフォニックなBGMをバックに故コージー・パウエルを意識したかのようなソロに唖然呆然大喝采。
"Burning Angel"を引き継いで、マイケル・アモットが短いギター・ソロを披露、これは程なく、新作収録のインスト"Intermezzo Liberte"に繋がり、"Dead Bury Their Dead"へ。今回は前作、前々作の楽曲は控えめで、新作と"Wages Of The Sin"収録曲を中心に選曲されたライヴだった。ヨハンリーヴァ在籍時の初期3作の楽曲に関しては今度、リ・レコーディングされるそうなので、その後のツアーでフィーチャーされるとして、個人的には前作の"My Apocalypse"とか"I Am Legend/Out For Blood"、新作の"I Will Live Again"、"Revolution Begins"も聴きたかったなぁ…まぁ、それだけ良い曲を持っているという事なんだろうけど。
本編最後は新作のエンディング曲でもある"Vultures"。「手首が千切れるんじゃないか」というようなリフをマイケル兄が黙々と刻み、その上をクリストファー弟が華麗なソロで駆け抜ける姿が美しい。
程なく、場内にもの哀しいピアノの旋律が流れる。"Enemy Within"だ。更にアルバム"Wages Of The Sin"収録曲が続き、インストの"Snow Bound"から"Shadows And Dust"へ。痒いところに手が届く構成だ。私はこの曲が大好きなので、感激。更に"Nemesis"が続き、フロアが暴動状態になった。この曲、こんなに人気あるのか、他の曲とのリアクションの差が全然違う。そう言えば、この曲は歌メロが皆で大合唱出来るという、普通のポップ・ミュージックでは至極当然ながら、ARCH ENEMYでは珍しいタイプの曲だった。 ギターのメロディも印象的で、自分はどっちを歌うか迷うんだよな…ここで1回目のアンコールが終了。
2度目のアンコールではHM/HR専門誌「Burrn!」の人気投票で受け取ったカップを手にメンバーが再登場して、感謝の意を述べてから記念写真を撮影。少々和んだところで、最後にプレイしたのは"We Will Rise"。エンディング部に"Fields of Desolation"を加えてギター・ソロを皆で大合唱して、大団円を迎えて終了。
序盤の音響の悪さには閉口したけれど「やっぱり良い曲を持ってるなぁ」と実感した次第。オープニングやラスト、アンコールなど、随所で感激のあまり涙ぐめたし、良いライヴでした。