10月25日の日記~IRON MAIDEN at 武道館
アイアン・メイデン"A REAL LIVE ONE"、"A REAL DEAD ONE"、"A MATTER OF LIFE AND DEATH"、スレイヤー"CHRIST ILLUSION"を聴いた。

夕方、日本武道館へアイアン・メイデンのライヴを見に行った。仔細は後述。
帰宅後、食事してWWE「スマックダウン」を眺めながら眠りに…
10月25日・IRON MAIDEN日本武道館公演・ライヴ・レポート
開場前に会場に着いてみて感じたのは外国人の率が高めだった事。欧米でのメイデンの人気が高い事を改めて知らされた。私の席の前には在日米軍所属とおぼしき人が数名いたが、その巨体に相応しく、物凄い勢いでビールを飲んでいた。
チケットはかなり後になって取ったので、二階席横。ステージを見下ろすとこんな感じ。

6時半頃、スティーヴ・ハリスの娘であるローレン・ハリスのライヴが約20分。キャッチーでシンプルなハード・ロックというかロックンロールというか…キッス、英国ならROOSTERに近いかな?ギターはランディ・ローズ、ザック・ワイルドあたりが好きそうな印象を受けた。
肝心のローレンは声は出ていたけれど、パフォーマンスはまだ垢抜けていない。
メイデンのライヴが始まったのは7:15分頃。結果からいえば、海外などのから寄せられていた情報通りのセットリストだった。
全体に戦場の陣地、トーチカを髣髴とさせる形状のステージセットで、ドラムライザーは三方の壁、お立ち台に埋まっていて、正面以外の方向からではニコの姿はほとんど見えない。モニターも土嚢でコーティングされているこだわりようだ。
オープニングの"Different World"では、変わらぬメンバーのアクティヴなパフォーマンスを披露。
続く"These Colours Don't Run"では背景に旗を握りしめたエディが登場。新作はリリースされて間がない上に長尺な作品なので、反応は人それぞれ。この曲も中間部に"OhOnOh~♪"のシンガロングパートがあるものの、反応は鈍め。それでも経験豊なブルース・ディッキンソンは要所で手拍子や掛け声を要求。オーディエンスをショーの流れに乗せるのが上手い。
"Brighter Than a Thousand Sun"では新作のアルバム·ジャケットの背景が現れた。核の脅威を歌ったこの曲は歌詞も実にタイムリー。
凄いのはライティングで、ステージ背後のエディが描かれた幕を遮るほどまで下降したり、屈曲したりと、さすがはアイアン・メイデン、Tシャツの値段の高さ(半袖\4,500、長袖\6,000)も納得の巨大なセットだ。武道館の外に仮設のクレーンが据えつけられていたもんなぁ…
アルバム中、オープニング曲と並んで最もストレートな"The Pilgrim"では、中近東風のメロディをフィーチャー。しかし、ここまで聴いていると、新作の曲はかなりキーが高めな事がわかる。
"Longest Day"に至ってようやくブルースはサビのパートをオーディエンスに歌わせようと試みる。"How Long~♪"の部分だけど、やっぱり判っていない人が多い。割と緊張感があって好きなんだけどな…。この曲では背景が新聞記事のようなものに変わっていた。
頭5曲をほとんどノン・ストップで演奏した所で、ようやくMCでブルースがご挨拶。外国人の観客は昔の曲を期待しているらしく、"The Number of The Beast!、Run to The Hill!"等と叫ぶものもいれば、なかには逆ギレして"Fuck Off!!"などと罵声を浴びせる者もいた。日本人のオーディエンスは、少なくとも私の周囲はある程度曲を覚えている人も多く、それなりに盛り上がっていた。
続く"Out Of The Shadow"で断言できないが、背景の入れ替えにミスというか、レールから外れてしまったような気がした。結局、その後は新作のジャケットの背景のまま、ラストの"Iron Maiden"まで変わらなかった。まぁ大した問題じゃないけど。CDではアコースティック・ギターも使用されていたが、ライヴではヤニックがエフェクトでこなしていた。特に曲の印象も変わらなかった。
"The Reincarnation Of Benjamin Breeg"、正直、私はこの曲が苦手。イントロは叙情的で良い感じだが…。ただ、ライヴではノリやすいグルーヴがある事がわかる。ブルースの煽りも効果的。
"For The Greater Good Of God"はメイデンらしい良い曲だと思う。歌メロも総じて力強いし、スティーヴ・ハリスの歌詞も良い。サビでブルースはマイクを差し出し、合唱を要求するも、反応はイマイチ。曲名がそのままコーラスになっているだけなんだけど、覚えていない人が多かったのかもしれない。
前回のツアーの"Dance Of Death"で行われたようなシアトリカルな演出は、今回の新曲全曲披露では行われず、少々意外だったが、"Lord Of The Light"ではイントロの静かなパートで自らサーチライトを操ってオーディエンスを照らして煽る。歌はキーも高く、オーディエンスに歌わせるのには難しいパートが多いが、ブルースが熱唱。
この曲はギター・ソロが印象的だったんだけれど、エイドリアンが全て弾いていたのね。ソロの後半部はちょっとしたカオス状態になるので、その部分は余計じゃないか?とも思うんだけど…。
新作のラストを飾る"The Legacy"ではアコースティック・ギターが3本用意された。この曲は歌詞が好きだし、歌いにくい曲だけど、メロディは力強い。オーディエンスが歌えるのは後半のハーモニー・ギターだと思うけど、そういう場面は見られず。いずれレパートリーとして定着すれば、大合唱も誘えるようになるかもしれない。
というわけで、70分超に及ぶ新曲全曲披露が終了。ふと周囲を見渡すと外国人オーディエンスは座り込んでしまった人が多い。相変わらず"Run to the Hill"を連呼している人もいる。
ここからはメイデン・クラシックのオン・パレード。まずは"Fear Of The Dark"。それまでとは打って変わった大合唱だ。この曲も発表当初はそんなにシンガロングはされなかったと記憶している。ライヴ盤でヨーロッパだか南米のオーディエンスの凄まじい反応が現れたヴァージョンが出回ってから、日本でも皆が歌うようになった気がするんだけど…今回は反応の鈍かった新作からの曲も、いずれは皆の大合唱を誘うのだろう。
全体に長尺な曲の並ぶセット・リストだったので、ここで早くも本編ラストの"Iron Maiden"。この曲のイントロのギターはいつ聴いても胸が熱くなるねぇ。
後半では恒例のエディの登場だ。二階席から見ていると金属が軋む様なSEと共にドラム・ライザー後方から箱のようなものがせり上がって来て、「?」と最初感じたが、何と戦車の砲塔部分で、これがとてつもなくデカイ。砲身が長いので横向きに置いてあるのだ。この砲身がゆっくり、観客席の方向に向くと砲塔上部のハッチが開き、双眼鏡を構えたエディが登場、オーディエンスを左右に眺めている。ご丁寧に背後の壁面にはキャタピラまで回っている。なるほど、これだけ巨大な小道具となれば、仮設クレーンも必要だわ。というか、地方の会場に収まるのだろうか?初めてアイアン・メイデンを見たと思われる若い観客は度肝を抜かれたようで、女性も口をあんぐり。今時、こんな演出をするバンドはいないからねぇ…。というわけで凄まじい盛り上がりの中、本編終了。
興奮冷めやらぬ「メイデン!」コールの中、アンコールの1曲目は"2 Minutes To Midnight"。個人的にはあまり好きじゃない曲だけど、コーラスも歌いやすいし、ライヴ向きな曲だ。背景は空軍のパイロット・エディだとばかり思っていたが、違ってたね。
続くは"The Evil That Men Do"。名曲の誉れが高いものの、何故か反応が鈍めだったような…アンコール向きではないのかな?振り返ってみると今回のツアーはエイドリアン・スミスの関与した曲が多いな…新作も半分以上、彼のアイディアが元になっているようだし。この曲では新作のジャケに描かれたように銃を持ったジャンボマックス型エディが登場した。
アンコール・ラストは"Hallowed Be Thy Name"。しかし、ブルースはよくこのような曲を歌いこなせるなぁ。感心するわ。曲後半では恒例の「万歳!」でオーディエンスを煽りまくって終了。
新作を丸ごと披露して10曲、過去の名曲を5曲で約2時間のセットは物足りないという方も多かったと思う。ただ、新作の曲の多くはキーが高く、ブルースに掛かる負担の重さを考えると仕方ないか…。
恐らく、来年だか再来年に"Early Days Tour Vol.2"で"Poweslave"~"Seventh Sons Of.."の頃の名曲を披露するだろうから、その時の来日を期待したい。ピラミッド・エディが見たい!
