10月15日の日記~LOUDPARK06 vol.2

初日にTシャツなどのグッズを買えなかったので、早起きしてホテルの朝食を取った。結構、一般の宿泊客もいるんだ…オレンジ・ジュースを見知らぬおばさんに注いでもらった。血まみれのスレイヤーTシャツを着ていた私如きに御親切、どうもありがとうございました。
前日にステージ上で進行の兄ちゃんが「明日は物販を1時間早く始めるんで…」と仰っていたので、8時半には幕張に着いたのに、一向に開く気配なし。ガセネタだったか…結局、定刻どおりに開場。

まっしぐらにスレイヤーのTシャツを購入し、レコード会社のブースでサンプルCDを収集。しかし、あれだけ大量のグッズを扱っておきながら物販で今時、クレジットカードが使えないとは…数万円分購入した方もいたろうに。自分は事前に買うものを決めていたので、それに見合ったお金しか持って行かなかったけど。
今日はさらにたまさぶろう、katochan、えくそだすの三氏が新たに合流した。ただし、katochan氏とは完全にはぐれてしまい、再合流したのは終演後だった。
えくそだす氏も昨日は一人で暴れていたらしい。この日もスレイヤーで靴が脱げたり散々だったそうな。「近頃の若い者はヘッド・バンギングをしないで飛び跳ねるだけだったぞ」とぼやいていた。
ライヴ・レポートは後述…
帰宅途中、"Ochimusya"-Tommy氏が「ビールが飲みたい」と言い出し、乗り換えの新木場駅前のコンビニでビールとつまみを買い、駅前の芝生広場で腰を下ろしてしばし歓談。楽しいひと時を過ごした後、駅のホームに下りると、なんと池袋から先が終電で終わっている事が判明。Tommy氏、時間表くらい確認してくれよ…(泣)まぁ、こういうことがあった方が思い出になるけどね。
結局、自宅に帰れず、実家にて一泊。
10月15日・"LOUDPARK06"ライヴレポート
アズ・アイ・レイ・ダイング
割とオールド・スクール的なバンドなんだなぁと…特にドラムね。下手ではないが、地味というか、フィルなどのアイディアに乏しい。
ギターの音が片方、レスポールの方の音がバランスに劣っていた。ツイン・ギターなのにもったいない。曲は良いものも書いているので、ダメ出しする程、悪くはなかった。次回に期待したい。
ブラッドシンプル
出だし、ヴォーカルのティムが生ハゲのようなお面をつけて登場したはいいが、マイクの音が通ってなくてズッコケた。このバンドは演奏は安定していたけど、曲がライヴ栄えしないというか、イマイチだっな。
アルバムに収録されていたメロウな曲もプレイすれば良かったのに。どうせ2~3分の曲ばかりなんだし。その辺り、短い演奏時間の中で持っているものを全て披露した昨日のオーペスは凄かったな。
ウィズイン・テンプテーション
早めの食事をしながら聴いていた。チラと見たけど、とても良いライヴだったし、サウンドも素晴らしかった。個人的には好みの音ではないけど。
会場で二日間、BGMでかかりまくってたエヴァネッセンスもそうだが、別にディストーション利かせたギターなんかいらないと思う。
ラム・オヴ・ゴッド
新作の出来が良くて凄く期待していたんだけど…何この音。巨大な音圧だけで押しまくるライヴで、切れの良いギター・リフを聴かせるつもりもないらしい。
あれ聴いてCD聴いてみようとか思わないだろうに…日本でのブレイクの機会を失ったな。残念という他ない。
アンアース
音はラム・オヴ・ゴッドより全然マシで、演奏全体に切れがあった。
CONVARGEあたりに由来するハードコア風の「ダダン・ダダー!ダダッ!!」というゴツゴツしたリフから疾走パート、あるいはハーモニー・ギターに突入する部分(当然、逆のパターンもある)、メタルコア勢の王道パターンだけど、この辺りのドラム・フィルにフックがあるし、弦楽器隊のプレイにもシャープさが感じられ、先に出てきたアズ・アイ・レイ・ダイイングとの差が出ていた。
HM然とした良いライヴでした。
マストドン
音のバランスは更に良く、演奏も上手かったけど、パフォーマンスは大人しめだった。フロント三人ともマイク・スタンドが用意されているので、仕方のない部分もあるが、巨大なステージがもったいなかった。もう少し小さいステージ向きかもね。
ブラック・ダリア・マーダー
マストドンが終わるとすぐに移動したが、既に始まっていた。右手で独特の構えでマイクをつかんで左腕はこれまた独特のフィスト・バンギングしながら吠えて叫ぶヴォーカルは相変わらず。
しかし、このステージは昨日のファイアーウィンドといい、音が良い。演奏も前回の来日時、見たときより更にタイトになっていて素晴らしい。
「今日はスレイヤーが出るぞ、こら!おまえらも叫べ!スレイヤー!!…ロニー・ジェイムズ・ディオも来てるぞ、こら!ディオー!!」
などとMCも絶好調で大受け。こういう部分は明らかにマストドンより上だ。ただ、ヘイトブリードのパフォーマンスも見たいという事で途中で退場。
メインステージでプレイすべきだったかもなぁ。
ヘイトブリード
実はあまり見てない…ブースでは音が丁度バランス良く聴こえた。ホール内では恐ろしく音が大きかったと聞いたけど、実際、どうだったんだろう?
イン・フレイムス
期待していたのに、ヴォーカルも不安定でサウンド・バランスもメチャクチャ…って昨日のアングラと一緒だな。
私は近年の楽曲も好きだし、ライヴで欧米での人気を築いたバンドという印象を抱いていただけに失望は大きかった。アルバムを聴いて楽しむアーティストなのかな?でも、そんなのメタルじゃないし。
キル・スィッチ・エンゲージ
思えば5年前にはこの音がシャドウズ・フォールと並んで「BEAST FEAST」 では異彩を放っていたんだよね。今じゃ、これが主流だからなぁ…ライヴ・パフォーマンスも先駆者らしい貫禄があった。
このバンドはヴォーカルの能力が突出している。ただ、今日のライヴはヴォーカルが前に出過ぎていて、耳をつんざく絶叫を味わう羽目に。もはや耳は大破。昨日は耳栓を持ってきていた"Ochimusya"-Tommy氏をあざ笑っていたが、彼は勝ち組だったと認めざるを得ない。
チルドレン・オヴ・ボドム
演奏自体は何の問題もなかったけど、ライヴの構成が…。2曲目に"Needled 24/7"がプレイされた時は「オォ~ッ!」と思いつつ、「締めはどうするのよ?」と心配な思いも沸き起こった。結局、"Downfall"だったっけ?何か煮え切らないエンディングだった。イン・フレイムスが"My Sweet Shadow"のシンセ・ループの余韻を背景に終わらせえいたけれど、ああいうセンスが欲しかった。
アレキシの相棒、ローペは完全にアレキシのサポート役というか、リズム・ギターなんだね。1曲ぐらい、ソロを割り当てても…と思ったんだけどな。
音のバランスは北欧勢はどいつもこいつも悲惨だったが、彼らは良かった。キーボードをCDで聴こえるよりも少し抑え気味にしていたのも、かえって効果的だったと思う。
ディオ
正直、何の期待もなく、スレイヤーに備えて場所を確保して座って見てた。ロニーの年齢を感じさせないヴォーカル・パフォーマンスはともかく、クレイグ・ゴールディの自己管理のなっていない容姿を見ると気が滅入ってしまい、耳で楽しめば良いやと思えてしまう。
オープニングは"Children of the Sea"…アコギのイントロから盛り上がる曲だが、全体にスローな曲であり、出だしとしては意外な選択だった。ここからディオのデビュー作の頭3曲を立て続けに演奏。演奏自体は全く危なげなかったね。クレイグ・ゴールディも元メンバーから何かと叩かれるが、そつなく役割をこなしている。ツアー・メンバーとしてはともかく、レコーディングではアイディアの少ない人なのかもしれない。
1時間の持ち時間内にドラム、ギター、キーボードの独立したソロ・タイムを設けたのは退屈で困惑したが、御年64歳のロニーの体力、声の維持を考えれば、仕方のない構成だろうと思う。
驚いたのは"Kill the King"をプレイした事、ついに禁じ手を使ったか…。まぁ盛り上がったし、今や彼ら以外にこの曲を演奏する可能性、資格を有するバンドはいないわけだからね。
それにしても、客層的に盛り上がるのか心配していたが、反応は相当なものだった。元レインボー~ブラック・サバスの御威光はスラッシュ、デス、メタル・コア世代にも充分アピール出来るという事か。でも、もしこの日、ディオがいなかったら、フェスの印象はかなり悪いものになったかもしれない。プロモーターは良い選択をしたんじゃないかな。
ラスト・ナンバーは"Heaven and Hell"後半のテンポが速くなる部分までフル演奏、スレイヤーの米国ツアーでのオープニングが"South of Heaven"と聞いていたので、良いつながりじゃないの、と大満足。ベテランの実力派がこうしたフェスにいると違うわ。
スレイヤー
オープニングはやはり"South of Heaven"だった。
白いものの混じったあごひげをたっぷり蓄えたトム・アラヤの姿が神々しい。ニコニコしながら「どこからこんなに人が集まったんだ?」とのMCがまた何とも音に似つかわしくなく、こうしたギャップが魅力的なのだが。
しかしスレイヤーの音というのは不思議だ。単に速いとか重いというだけでなく、妙に血なまぐさい温もりを音に感じるんだよね。特に今回はオリジナル・ドラマーのデイヴ・ロンバードが復帰してのライヴということで、更にそういう印象を強く受けた。スネアの音も、まさにデイヴ・ロンバードの音だった。
前任者のポール・ボスタフの方がドラマーとしては上手いと思うんだけど、彼のプレイはタイトで、芯が通るというか、骨格を成すような印象がある。デイヴは…この日もミスしているのが判る瞬間もあったけど、それがかえって生々しい音世界を作り出して、スレイヤーらしさを演出していたと思う。
残念だったのは新作から"Cult"1曲しかプレイされなかった事かな。翌日の単独公演に足を運べば、もう1、2曲見ることが出来たかもしれない。時間的に仕方ない事だけど、"Hell Awaits""Season in the Abyss"も見たかったなぁ。
ラストは"Angel of Death"。前日に続いてヘッドライナーのバンドが見事なパフォーマンスを披露して大団円を迎えた。
来年、"LOUDPARK07"が開催されたらスレイヤーが来るのかなぁ…代わりを務められるバンドも思い浮かばないしね…
二日間通して考えると期待外れのライヴも多かったけど、これだけ多様なヘヴィ・ロック・バンドのライヴを堪能できたんだし、ブースも充実。良いフェスティヴァルだったと思う。来年も開催されるのかはプロモーターが儲かったか否かにかかってるね。
