戦争の日本史16~文禄・慶長の役
吉川弘文館
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いろいろ想念が沸いて楽しい巻豊臣秀吉による朝鮮半島への出兵をまとめてある。
平安時代末以来、続いてきた戦乱を治めた秀吉の出兵の論理は現代社会の常識とは全く相容れないものだが、当時の日本軍の軍事力が相当な者であった事が理解できる。
同時に、結果として中国大陸はおろか、朝鮮半島においても寸土の領土を得られなかったのもまた、必然であったという事も良くわかる。
個々の合戦に関して、それほど詳しく記されていはいないが、半島全体における諸軍勢の動向を網羅しているので、朝鮮出兵というと加藤清正や島津義弘の活躍くらいしか記憶にないという方々には、更に幅広く、この時代を生きた人々に興味を持たれるのではないかと思う。
そして折に触れられる日本軍の蛮行の数々に戦争のもたらす悲惨さを見るにつけ、豊臣政権の崩壊もまた必然だったかと嘆息が漏れた次第。
また、文禄、慶長の役における諸大名の部隊編成関係の表は良く目にすると思うが、この本には実際には行われなかった前田利家らの増援部隊や、豊臣秀次を大将とする新編成の予定表も掲載されていて、興味深い。
目次
国際秩序再編の企て~プロローグ
Ⅰ征明を期して~東アジア国際秩序への挑戦
1、「惣無事」の目指したもの
2、「唐入り」へむけて
Ⅱ「唐入り」
1、侵攻の緒戦と漢城陥落
2、朝鮮八道の経略
3、明・朝鮮の反抗と日本の守勢化
4、戦局の転換
Ⅲ講和交渉とその破綻
1、「唐入り」の終結
2、「御仕置き」の体制
3、講和交渉とその破綻
Ⅳ慶長の再派兵
1、全羅・忠清道への侵攻
2、明・朝鮮軍の反抗
3、朝鮮半島への固執
Ⅴ復交
1、「三国」間の講和交渉
2、東アジア国際秩序の再編
いびつなる秩序回復~エピローグ
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