戦争の日本史8:南北朝の動乱
複雑な南北朝の歴史を見事にまとめた一冊だと思う。南北合一後、嘉吉の乱あたりにまで触れており、これらを通して鎌倉時代の崩壊以降、室町時代とはなんだったのか、という形で論じられている。
帝位に就けずに没落していった皇統の人々や、地方の荘園内における領主一族の主導権争いなど、細かい事象にも触れられており、書物としては後半、とっちらかった印象が無きにしも非ずだけれども、知らなかった事、この時代の様々な側面を知ることが出来るので、為になったという好印象の方が強く残る。
南北朝の動乱とは何か~プロローグ
1、日本史のなかの南北朝時代
2、なぜ広域化し、長期化したか
Ⅰ内乱の時代の到来
1、「当今の御謀叛」と鎌倉的秩序の崩壊
2、新時代到来の予感-鎌倉末期の美濃国船木荘只越郷
3、悪党の役割
Ⅱ元弘・建武の争乱と南北朝の動乱
1、元弘三年三月十三日の博多-菊池合戦
2、元弘・建武の争乱
3、西園寺公宗と北条時行
4、軍勢の大移動と南北朝動乱の開始
5、南北朝動乱の序盤戦
Ⅲ観応の擾乱
1、観応の擾乱生起の背景
2、軍事・勲功章・政道
3、正平の一統
4、戦争と宗教・芸能
5、観応の擾乱の余波と地方の情勢
Ⅳ南北合体へのみちすじ
1、足利義詮の時代
2、征西府と九州の南北朝
3、皇統の問題と伏見宮家の成立
4、太平記的世界の終焉
5、和平へのあゆみと南北朝の合体
Ⅴ国内の統一と対外関係の変貌
1、内乱と社会構造
2、「室町殿」の成立
3、支配体制の行方
4、対外関係の変貌
喧騒のあとに~エピローグ
1、大覚寺統と南朝の末裔
2、近代史にみる南北朝-近代のなかの追憶



